遮光カーテンがあまり好きではない。
真っ暗すぎると、逆に空間が気になってしまう。
安いカーテンが丁度いい。
あの時までは、別にそんなことは気にならなかったと思うのだけど。
幼い頃のとある晩のこと。
いつものように川の字の真ん中に入り布団をかぶった。
キョロリと周りを見渡すと、いつもは閉まっているはずの押し入れが、
少しだけ開いている‥。
気になったが、いつの間にか眠っていた。
大人になって親に聞かされたのだが、
その日は、引越しの前日だった。
それからどのくらい経ったのか、ふと目が覚めた。
押し入れは、やはり少し開いている…
ぎゅっと目をつぶるけど、なんだか気になって見てしまう。
すると、押し入れの暗闇から、明るく浮かびあがった人形が出てきた。
浮いたまま、すーーーっとこっちに向かってきている。
とっさにお父さんにしがみついた。
ガタガタと震えがきたのを覚えている。
両親からは、やたらと夢だと連呼されたけど、
両親も、わたしが何かをみてしまったことは間違いないと思ったらしい。
人形と聞くと、日本人形をイメージされたかもしれないが、
わたしが見たのは、西洋人形だった。
そういえば、知り合いに、似たような体験をしたという人がいた。
子供の時だけの特別なものなのかな。
そういえば、小学3年生の一定期間だけ使えた、
面白い魔法がある!
これは、また次回に。
座敷童かもしれない話し
