待ち合わせ場所に向かう為、ビルの谷間を歩いていた。
とても良く晴れている。
おのずと足取りも軽くなる。
と、空が陰る。
嫌な予感…
見上げると、長方形の巨大な謎の飛行物体が通っている。
思わず屈む。
後から後から、大小様々な飛行物体が通り過ぎる。
陽に照らされて、ぴかぴかしてみえる。
UFOとかいうものではない。
未来的な巨大な乗り物というか…。
その飛行物体がいくつも連結して、更に巨大化している。
それが上にいる。
長方形、三角、楕円等が縦に連結したものが
6、7個か、円状に並んでいる。
一番上は巨大な円状の何かがあるように見える。感じる。
長方形の飛行物体は、前にも書いた通り、
形を変形させながら方向転換している。
何回見ても恐い。
わたしは近くの建物に入った。
奥に逃げようと思ったら、少し先に二人誰かいる。
小柄(小6?くらいの身長)で、銀色の衣装を頭からすっぽり着ている。
かさ張っている。おかしい。
見てはいけないと思った瞬間、
頭の中で声がした。
『見られたらまずい』
わたしは見えていないふり、急いでいるふりをして、
小走りで通り過ぎようとした。
横にさしかかると、『こんにちは』と声がした。
わたしは、ノールックで『こんにちは』と返した。
慌ててその先にあったエレベーターに乗り込んだ。
わたしが適当にボタンを押したのか分からないが、
エレベーターは上に上がりだした。
そんなには上昇してないくらいのところで、
次は急に下降し出した。
警告音のようなものが流れているが、パニックで聞き取れない。
ドンと衝撃があって、着地したのか引っ掛かったのか、
とにかく止まった。
非常ボタンが目に入り、夢中で押した。
ふと気付いた、外が見えている。
一部分が透明になっていた。
そこから下を見ると、先程の謎の二人が、
小さい船のような箱のようなものに乗って、すぐそこにいる。
さっきのことはどうでもよくなり、
わたしは透明の壁を叩きまくって叫んだ。
『助けてー!さっきのひとー!こっちー!気付いてー!』
夢は不思議だ。声は出せないけど、出せている。
頭の中で再生されている。
先程の二人は、やはり銀色のごわっとした、
かさ張る素材のものを着ている。
頭の部分は、目や鼻、頭頂部に合わせて、
白や赤の小さな何かよく分からないものがついている。
エレベーターに閉じ込められているし、
このままでは死ぬんじゃないかという恐怖が勝って、
二人を恐いと思わなくなっていた。
むしろ、救世主に見えた。
わたしは、助けてと必死に伝えた。
二人はこちらに気付き、何やら話している。
そしてわたしのほうを向き、『わかった』と言った。
気付いた時には、わたしは待ち合わせに合流していて、
みんなで食事に向かっているところだった。
あんなに晴れていたのに、ぽつぽつと雨が落ち出した。
あれよあれよという間に、ザーッと降ってきた。
雨水が髪に滴る…
オープンテラスのカフェのようなところで食事するはずだったが、
他をあたることした。
何回もいったことのある、商店街と市場をミックスしたようなとこ
ろがあるのだが、そこにある定食屋さんに行くことになった。
そこは特に魚の定食が美味しい。
いつ行っても人気がある。
でも、何故かテーブルを増やさない。
テーブルが少ないので、5分の4は座敷に直に置いて食べないといけない。
案の定、今日も5分の1のテーブル席は埋まっていた。
ここには他にも、屋台風、食堂風の美味しい店があるから、
また行きたい。
向こうの世界に行った話
