阿蘇の大観峰について

僕と奥さんの日常


8月に熊本県阿蘇市の大観峰に行ってきました。


とても見晴らしの良い景色で、日本ではないような感覚になりました。
その景色を見ながら、ふと疑問に思ったことがありました。
それは、「なぜ、この大自然に木が無いのだろう?」ということでした。

調べたところ、毎年春に野焼きをして、この草原を人工的に作っているとのことでした。
これを何百年も行っているのです。
そして、草原の草は、春から夏にかけての放牧の牛馬のエサや、
冬の間の飼料の為の干し草の原料にしているのです。

また、野焼きをやめると木が生い茂り草原はなくなるとのことです。
野焼きをしないと数年で草原はほとんどなくなり、深い森に変わってしまうそうです。
阿蘇の自然は、毎年の野焼きという人の手(2,000人程!)によって
なんとかバランスを取っている、危うい自然なのです。

一説によると、2,000年ほど前から野焼きが行われており、
牧草のおかげで牛馬の大生産地だったそうです。
熊本が馬刺しの名産地なのも頷けます。
そう考えると、この阿蘇の地には、農耕民族ではない、遊牧民のような民がいたことになります。
昔の豪族である阿蘇氏は、そのリーダーだったのではないでしょうか?
今後は阿蘇に行った折には、そのような仮説を示すものがないか調べてみようと思いました。